文字へのこだわり

独特の文字

石安では,石碑に彫刻する文字に強いこだわりを持っています。
一般的に使われている行書体ではなく,書道家の先生に書いて頂いた文字を基盤に,
先代より引継ぎ,長い年月をかけて試行錯誤を繰り返し,改良しています。
以下は,当店にて彫刻する「南無阿彌陀仏」の文字です。
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こちらは,「南無妙法蓮華経」の文字です。
日蓮宗の方に用いる場合が多いです。
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上記の文字以外の,法名や建立者に用いる文字についても,彫刻したときに見栄えが良くなるように一文字一文字丁寧に作っています。

石安の彫刻技法

石安では,自社工場にて職人の手作業により,石碑の前字を一文字,一文字,丁寧に彫っています。
そして機械での自動彫刻では出せない字の深み,力強さを表現しています。
 
石安での文字の彫刻技法には,特徴があります。
一般的に,書道では,「止め」などの筆を強く押す箇所があります。
この箇所では文字が太くなります。
 
この書道ならではの味わいを表現するため,
石碑に文字を彫刻する際,筆を強く押す箇所を深く彫り,
そうでない箇所を浅く彫ります。
この技法によって文字が立体的に見え,深みが出て,文字が生きます。
 
また縦書きと横書きとで,深さに若干の変化をつけています。
まるで,たった今筆が走った軌跡が残っているかのように見え,
文字を見る人が筆の動きを想像できるように,彫刻しています。

以下の写真は,「南無阿彌陀仏」の「南」です。
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彫刻する文字は,お墓にとって,その全てではありませんが,
最も目に付くものであり,重要なものと考えています。
お墓の看板とも言える文字には,強いこだわりを持って彫刻しています。

手書き文字の彫刻

石安では,規格の文字だけでなく,手書きの文字を彫刻することができます。
「自分で書いた文字を残したい」という方には,おすすめです。
規格の文字とは異なり,原稿の作成から彫刻用ゴム切り,そして文字の彫刻までを,
当店の工場で一貫して,手作業で行います。
 
以下はお客様の文字を銘板に彫刻した例です。
お墓だけでなく,銘板にすることが可能です。
石材以外の材料への彫刻,例えばステンレスやガラスについても,彫刻可能です。
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