お盆の時期は3つある!?分かれた理由と地域の関係について

お盆は、ご先祖様の霊をお迎えして、感謝と祈りを込めて供養する仏教行事です。

一般的にお盆と言えば、8月15日頃が多く実家に帰ったりお墓参りをしたりと、家族で過ごすことが多いのではないでしょうか?

実はお盆の時期は3つあり、地域によって異なります。それは、7月15日の「新暦盆」、8月15日の「月遅れ盆」、旧暦にあわせる「旧暦盆」の3つです。

なぜ、お盆の時期が3つあるのか、分かれた理由と地域の関係についてご紹介します。

お盆の期間はいつまで?

地域によって異なるお盆の時期は、新暦と旧暦によってカレンダーに合わせるために、次のように大きく分かれます。

  • 新暦盆:7月13日~7月15日
  • 月遅れ盆:8月13日日~8月15日
  • 旧暦盆:8月10日~8月12日(2022年の場合)

明治時代、太陽暦に改暦し新暦に合わせた「新暦盆」と「月遅れ盆」は、毎年変わらず同じ日程です。

「旧暦盆」は、旧暦の7日13日に行なわれるため、現在のカレンダーでは毎年時期が変わります。

お盆の時期が分かれた理由

お盆の正式名称は、盂蘭盆会(うらぼんえ)と呼び、お釈迦さまの弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)が母を救う話に由来しています。

お盆の時期が分かれた理由は明治改暦であり、明治5年に新暦が導入されるまでお盆は旧暦の7月15日でした。

それまでの太陰太陽暦から国際基準の暦に合わせることで、農家や漁民の生活感覚がずれて混乱してしまいました。

慌ただしい時代の中で新暦に変わったため、元々旧暦の7月15日だったお盆の時期が3つに分かれ、地域によって違いが生じたと伝えられています。

地域によるお盆の時期の違い

上記のように、お盆は地域によって深く伝わっています。同じ日本のなかでも、地域によるお盆の時期の代表的なバターンは以下の通りです。

新暦盆の地域

商業都市である東京や神奈川県、石川県金沢市や静岡県の都市部では、生活に支障が出ない7月に行なわれます。

月遅れ盆の地域

全国的に多く、農作業が落ち着く新暦の8月に行われるのが主流です。

旧暦盆の地域

明治改暦前からの伝統を守り続けている、沖縄県や鹿児島県奄美地方で行われており、旧暦に沿っているため、お盆の期間はその年によって変動します。

まとめ:ご先祖様を迎えるお盆の日を大切に

お盆の時期は、新暦の7月・月遅れの8月、そして旧暦の3つあります。地域によって異なる理由は、人々の生活と地域との関係性が深くかかわっているためです。

現代では情報化社会でスピードが重視されていますが、熱い真夏のお盆にご先祖様を家にお迎えする時間は、ほっと心が癒されるのではないでしょうか?

お盆は年に一度だけ、ご先祖様を迎える大切な行事です。家族が集まって供養することで、ご先祖様は大変喜んで私たちを見守っていてくれるでしょう。