埋葬・納骨を、今あるお墓で行うまでの7ステップと注意点
亡くなられた方のご遺骨があるのに、なかなか埋葬・納骨できずに困っていませんか?
これまでに当店のお客様から、以下のようにお悩みの方からご相談を受けております。
- お墓を建てた方が亡くなってしまい、誰に話を聞けば良いか分からない
- 今あるお墓に遺骨を埋葬したいと考えていても、やり方が分からない
- なかなか埋葬できず、時間だけが経ってしまった
お墓の事は、普段から馴染みのあることではありませんので何も分からないという方がほとんどです。
それに加えお寺様や石材店に何かを聞いたり、依頼したりすることには、なかなか一歩を踏み出しにくいと思います。
しかし、きちんと手順を踏んで埋葬・納骨できた後は不思議と気分がスッキリします。
そのため今回は、埋葬・納骨したいけど、やり方が分からないと悩んでいる方にとってお役に立てるよう記載いたします。
墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)について
実は埋葬・納骨するにあたって、関連する法律があります。そのため、これを知らずに勝手に埋葬すると法律違反となってしまいます。
墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)の概要をご紹介します。
- ご遺骨は「墓地」と定められた場所に限り、埋葬できる
- 埋葬できるのは、「火葬」された遺骨に限る
- つまり昔ながらの「土葬」は不可
- 埋葬するには、埋葬許可証を管理者に提出し、受理される必要がある
詳細について知りたい方は、こちらの厚生労働省ホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15/
ちなみに余談ではありますが、近年話題になっている海などへの「散骨」は、現状では認められております。
法務省は「散骨」に対し、「社会的習俗として宗教的感情などを保護する目的だから、葬送のための祭祀で、節度をもって行われる限り問題はない」と述べております。
埋葬・納骨を今あるお墓で行うための7ステップと注意点
- 1.ご遺骨と火葬許可証(埋葬許可証)を用意
- 火葬許可証は、故人の死亡届が受理された際に自治体より交付されます。
火葬場に火葬許可証を提出し、火葬済みである認印をもらいます。これが埋葬の許可証になります。
- 2.石材店へ埋葬したい旨を伝える
- お墓へ文字を彫刻するために、工事日程と費用を見積もってもらいます。
工事が混んでいる場合もあるため、埋葬希望の日から1ヶ月前までを目安にお伝え下さい。
当店では、彫刻する内容は以下4点です。合わせてお伝えいただくとスムーズです。
- 戒名(法名)
- 命日
- 行年
- 俗名(生前のお名前)
ただし地域や宗教・宗派によって彫刻の内容が異なりますので、念のためお寺様へご確認ください。
- 3.お寺へ遺骨を埋葬したい旨を伝える
- お性根抜きと、お性根入れの予定を立てて頂きます。
墓誌(墓標・墓碑・霊標とも言う)に法名を彫刻する場合は、お性根抜きしなくて良いというお寺様がいらっしゃいますので、合わせてご確認をお願いします。
お性根抜きについて詳しく知りたい方は【お墓のお性根抜き(魂抜き)、閉眼供養の手順やお布施等について】を、
お性根入れについて詳しく知りたい方は【お墓のお性根入れ(魂入れ)、開眼供養の手順やお布施等について】を、ご覧ください。
- 4.お性根抜きのお経をあげてもらう
- 彫刻工事に取り掛かる前には、お性根抜きをして頂きます。
重ね重ねですが、墓誌へ彫刻する場合はお性根抜き不要とおっしゃるお寺様もいらっしゃいます。
- 5.家族・親族などへの周知
- 精魂抜きのお経をあげてもらっている事をご家族やご親族など、お墓参りされる方にご周知下さい。
精魂抜き後にお墓参りすると、精魂抜きの意味が無くなってしまうと言われる場合があります。
また彫刻するためにお墓を持ち帰っている場合もありますので、誰かが何も知らずにお墓へ行くと、お墓が無くなっていると驚かれます。
- 6.文字彫刻工事
- 石材店が文字彫刻の工事をします。
当店の場合、現場で彫刻する場合と工場へ持ち帰って彫刻する場合があります。
お墓の場所やお墓の施工方法によって使い分けております。
文字彫刻について詳しく知りたい方は【戒名追加彫刻したい】をご覧ください。
- 7.お性根入れのお経をあげて頂き、埋葬する
- 文字彫刻が完了すると、埋葬・納骨ができます。
お寺様にお性根入れのお経をあげて頂き、お寺様の指示に従い埋葬して下さい。
埋葬・納骨の手順は以上です。
余談ですが、法要の後は皆さんで食事をされる方も多くみえます。
おわりに
今回は、以下のようなお悩みをお持ちの方に向け、記事を執筆しました。いかがでしたでしょうか。
- お墓を建てた方が亡くなってしまい、誰に話を聞けば良いか分からない
- 今あるお墓に遺骨を埋葬したいと考えていても、やり方が分からない
- なかなか埋葬できず、時間だけが経ってしまった
“埋葬・納骨を、今あるお墓で行うまでの7ステップと注意点” に対して1件のコメントがあります。